同じ住所でもOK?Googleビジネスプロフィール複数登録の真実
- TADA Masayuki
- 6月16日
- 読了時間: 7分
こんにちは、合同会社多田EC支援事務所の多田優之です。
先日、商工会で複数の事業者さんから同時に似たような相談を受けました。「1階で雑貨店、2階で整体院をやってるんですが、Googleビジネスプロフィールって別々に登録できるんですか?」「うちは昼間はカフェ、夜はバーなんですが…」といった内容です。
※具体的な内容は一部修正しております
これ、実は多くの個人事業者さんが悩んでいる問題なんです。特に最近は、複数の事業を手がける方や、家族で違う業種をやっている方も増えてますよね。
そこで今回、話題の生成AIサービス5つ(ChatGPT o3Pro、Gemini2.5Pro、Genspark、Manus、Perplexity)に同じ質問をぶつけて、どんな回答が出てくるのか実際に調べてみました。
結論を先に言うと「できる」んですが、ちゃんとしたルールとコツがあります。

Soraで作成
なぜこの疑問が生まれるのか
毎日どこかしらで相談を受けていると、例えば同じ時期に同じような内容が重なるときがあるんです・・・(偶然?)
昼間はカフェ、夜はバーとして営業
1階は美容室、2階はネイルサロン
平日は事務代行、土日は料理教室
こんな感じで、同じ場所でも時間や階層を分けて、全く違う事業をされている方が実際にいらっしゃいます。
で、それぞれの事業でお客さんを集めたいから、当然Googleで検索されたときにも、きちんと別々の事業として表示されてほしいわけです。
でも「同じ住所で複数登録って大丈夫なの?」という不安がどうしても出てきます。Googleのルールって複雑だし、間違って登録したらペナルティとかあるのかな…って心配になりますよね。
念のために「Googleビジネスプロフィール」公式ヘルプサイト

5つのAIに聞いてみた結果
そこで実際に、以下のプロンプトで質問してみました。
「Googleビジネスプロフィールのことで調べてください。個人事業者が1階が雑貨店で、2階が整体師としてビジネスされています。この場合は、別々のスポットとして登録は可能でしょうか?営業日も時間も別々なので、調べて欲しいです。」
ChatGPT o3Proの回答はめちゃくちゃ詳しくて、「別々のGoogleビジネスプロフィールとして登録可能」と断言。さらにGoogleの公式ガイドラインまで引用して、「同じ住所でも、実質的に異なる事業であれば個別ページを作成できる」と明記されていることを教えてくれました。
Gemini2.5Proも「はい、別々のビジネスプロフィールとして登録することが可能です」と明確に回答。事業内容の違い、物理的な区別、営業時間の違いが根拠になると説明してくれました。
Gensparkは「条件付きで可能」という表現で、8つの具体的な条件を提示。重複判定のリスクについても詳しく説明してくれました。
Manusも可能という結論で、特に物理的な区別(入口・レジを分ける)の重要性を強調していました。
Perplexityは「登録することは可能です」と答えつつ、重複判定を回避するための具体的な対策まで教えてくれました。
興味深いことに、すべてのAIが「可能」という回答をしてくれました。でも、その根拠となるソースの提示に差があったんです。
※実際のスクショ(一部) 公開します。(すべて課金しております)
o3Pro https://chatgpt.com/

Gemini2.5Pro https://gemini.google.com/

Genspark(スーパーエージェント)https://www.genspark.ai/agents

Manus https://manus.im/

Perplexity(Proリサーチ)https://www.perplexity.ai/

ソースの提示で見えた違い
さらに
「ソースを提示してください」
と追加で聞いたところ、面白い結果が出ました。
ChatGPT o3Proは、最近リリースされたばかりのサービスで、回答に時間はかかりましたが、Googleの公式ガイドライン「Guidelines for representing your business on Google」の具体的なURLを示し、階数表記の方法まで引用文付きでしっかりと説明してくれました。
Gemini2.5Proだけは「申し訳ありませんが、私の内部的な指示や情報源を共有することはできません」と回答。これは私のプロンプトが悪かったのかもしれませんが、ちょっと残念な結果になってしまいました。
Gensparkは、Google公式ガイドラインから専門記事まで網羅的に調べてもらって、かなりいい感じの回答をしてくれました。複数のソースを組み合わせた情報提供が印象的でした。
Manusは、複数のマークダウン形式で別の資料も提示してくれて、まるでビジネスで使える報告書みたいに整理された回答を出してもらえました。プレゼン資料作成などにも活用できそうです。
Perplexityは、回答本文もよかったのですが、その回答に付随して連動する別の複数の質問が自動で出てくるのが特徴的でした。今回はチェックしませんでしたが、それをクリックしてみるとより深掘りした情報が得られそうで、調査には便利だなという印象を受けました。
o3Pro https://chatgpt.com/

Gemini2.5Pro https://gemini.google.com/

Genspark(スーパーエージェント)https://www.genspark.ai/agents

Manus https://manus.im/

Perplexity(Proリサーチ)https://www.perplexity.ai/

登録するための8つのポイント(Claude Sonnet4にて作成)
各AIの回答を総合すると、同一住所で複数登録するためのポイントが見えてきました。
1. それぞれのビジネス名を変える 「○○雑貨店」と「△△整体院」のように、明確に区別できる名称にする
2. 違う電話番号を使う これは必須です。同じ電話番号だと同一事業と判定されます
3. 違うドメインのサイトにする サブディレクトリではなく、完全に別のドメインが理想
4. 違う看板・ロゴを準備する 手書きの紙や仮の立て看板はNG。しっかりした看板が必要
5. 違うビジネスカテゴリーにする 雑貨店は「小売店」、整体院は「整体師」など、重ならないように
6. 同じような外観の写真をアップしない それぞれの看板が目立つ写真を中心に投稿
7. 入口やレジを分ける 物理的な区別があることを明確にする
8. 住所の階数表記をしっかり記載 住所2に「1F」「2F」と階数を入れることで、システム上区別される
※出所:ロカオプ Locaop Media https://locaop.jp/media/meo/register_multiple_locations/
(綺麗にまとまっていて分かりやすいです。生成AIが参照にするのが理解できます。)
実際の登録で気をつけること
ChatGPT o3Proが教えてくれた実務的なコツがこちら。
住所の書き方では、「住所1」に建物名・番地、「住所2」に階数を入れると判別しやすくなります。例えば、雑貨店は「○○市○○町1-2-3 1F」、整体院は「○○市○○町1-2-3 2F」という感じですね。
営業時間はそれぞれの事業の実際の時間を正確に入力してください。嘘の情報は絶対NGです。
写真も使い分けが大切。雑貨店の商品写真と整体院の施術室写真は当然別々にして、お客さんが混乱しないようにしましょう。
重複判定のリスクと対処法
Gensparkが詳しく説明してくれたリスクがこちら。
もし重複と判定されると、アカウント停止やマップ上での非表示になる可能性があります。そうなった場合は、Googleビジネスプロフィールサポートに正当性を証明し、それぞれが独立した事業であることを説明する必要があります。
でも、今回紹介した8つのポイントをしっかり守れば、そのリスクは大幅に減らせます。
実際の事業者さんからの声
この話を商工会の職員さんや事業者さんに共有したところ、「知らなかった!」という声をたくさんいただきました。
ある方は「同じ住所だから登録できないと思って、片方しか作ってなかった」とおっしゃっていて、せっかくの集客機会を逃していたことが分かりました。
別の方は「なんとなく不安で、住所を少し変えて登録してた」というケースも。これは逆にGoogleのルール違反になる可能性があるので、正確な住所で別々に登録する方が安全です。
まとめ:5つのAIが教えてくれたこと
今回、5つの生成AIに同じ質問をしてみて分かったのは
全てのAIが「可能」という結論で一致
ただし、適切なルールとコツが必要
ソースの提示能力に差がある(特にGemini2.5Proは提示不可)
実務的なアドバイスの詳しさに違いがある
結論として、同一住所でも以下の条件を満たせば、Googleビジネスプロフィールの複数登録は全く問題ありません。
明らかに異なる事業内容、異なる営業時間・営業日、正確な情報での登録、適切な階数表記など
むしろ、それぞれの事業でしっかりとした集客を行うためには、別々に登録した方がお客さんにとっても分かりやすいですし、検索結果でも適切に表示されます。
もし同じような状況で悩んでいる事業者さんがいらっしゃいましたら、ぜひ参考にしてみてください。生成AIもうまく活用すれば、こうした疑問の解決に役立ちますよ。
Googleビジネスプロフィールの活用や、生成AIを使った情報収集でお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。商工会での相談実績も豊富で、現場に即したアドバイスをさせていただきます。
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