ChatGPTの音声入力(Whisper)が、小規模事業者支援の“救世主”になってきた話
- TADA Masayuki
- 5月27日
- 読了時間: 4分
更新日:1 日前
〜しゃべって整理、文字にしてラクにする〜
こんにちは、多田優之です。
今回は、私が日々の支援現場で実際に活用している「ChatGPTの音声入力機能(Whisper)」についてお話ししたいと思います。
この機能を活用することで、小規模事業者の皆さんが抱える「言語化・文章化の壁」や「情報整理の苦手」を少しでも軽くできたら…という思いから、支援の場面でもおすすめしています。
実は、文章が苦手だった自分が一番助けられている
私自身、実は昔から国語や文章を書くことが得意ではありませんでした。考えていることを文字にするのが苦手で、特に報告書や企画書のような「整理して書く」作業が昔からストレスでした。
2010年から商工会などで専門家としての活動を始めて、報告書を書くのは必須業務。でも、ビジネス用語やカタカナ言葉に戸惑い、「エビデンスって何…?」とタブレットでこっそり検索していたのを今でも覚えています。。。
そんな自分にとって、「しゃべって→AIが文字にしてくれる」この機能は、本当に救世主レベルのツールです。

イメージ画像:Midjourney作成
Whisperの存在を知ったのは、Zoomセミナーから
ChatGPTのアプリに搭載されている音声入力機能「Whisper」。iOSでは2023年5月に登場したらしいのですが、私はZoomでのオンラインセミナー中に初めてこの存在を知り、「これは使える!」と直感しました。
とにかく気軽にしゃべれる。しかも、キーボードを打たなくても、ある程度まとまった文章に変換してくれる。私のように“しゃべるのは得意、でも書くのが苦手”な人間には、ものすごく相性が良かったのです。
情報整理が苦手な事業者さんにも有効
支援の現場でも、小規模事業者さんの多くが「言語化が苦手」「文章がまとまらない」と話されます。
でも、会話ではちゃんと答えられるんですよね。「ウチの強みはこれです」とか、「こんなお客様が多いです」とか、話し始めるとどんどん出てくる。
その言葉を音声で記録し、AIに文字化・整理してもらう。これだけで、SNSの投稿文も、補助金申請書も、セミナー資料もグッとラクになります。
※セミナー資料より(スマホでの使い方)


AIでの“下書き”作りが、思考の支えになる
私は支援先の企業さんと話す中で、よく以下の流れでアイデアを整理しています。
まずは思っていることを自由に話してもらう
Whisperで音声入力し、AIで文字に変換
その内容を整理・要約して「伝わる言葉」に再編集
この過程を一緒にやると、「なんかスッキリしました」「文章になると違いますね」と言われることが多く、やりがいを感じます。
📍ちなみに、私は昔、ホワイトボードに付箋を貼って整理していましたが、今は全部AIで完結しています。
注意点もあります:長すぎる録音はNG!
便利なWhisperにも、ひとつ大きな注意点があります。それは、音声入力が長すぎると、全文が消えてしまうことがあるという点です。
20分くらい話した内容が、入力後にすべて消えてしまった経験が2〜3回あります(涙)。なので支援現場では、「2〜3分で一度止めてください」と必ずお伝えしています。

SNS発信・求人支援にもフル活用中
音声入力とChatGPTの組み合わせは、SNS発信や求人広告の支援でも非常に役立っています。
「ネタがなくて投稿が止まっている…」という声をよく聞きますが、AIと一緒にアイデアを出すと、発信がスムーズになります。
キャッチコピー案を複数出してもらう
想定読者別にメッセージを作り分ける
とりあえず話した内容を文章に起こしてもらう
このようなやり方で、「しゃべる→整理される→出力できる」流れができていれば、日常業務に大きな時短効果が出てきます。
まとめ:AIの本質は「整理」と「補助」にある
AIは魔法の道具ではありません。でも、「考えをまとめるのが苦手」「文章にするのがしんどい」人には、最高の補助ツールになります。
Whisperのような音声入力があることで、キーボードやフリック操作に苦手意識のある方でも、“思考の出口”がひとつ増える。それだけで、日々の業務がちょっとラクになります。
そして何より、AIを使うときに大事なのは、「どれだけ正確な情報を渡すか」。これは、深津貴之さんの著書でも繰り返し語られている「プロンプトテクニックよりも“入力する情報の質”が大事」という考え方に通じます。
AIと会話しながら、支援に役立つ整理・分析・提案ができる。そんな未来を現実にするために、これからもWhisperを使い倒していきたいと思います。
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